関係性

彼と私の関係性だけをかいつまめばとても上手く行っていました。
彼と話が出来る時間はどんな瞬間だって幸せでしたし
心を寄せ合えているという感覚を抱くことも出来ていました。
しかし、2人の間には様々に小さな障害がいくつかありました。
その中でも、一番はやはり「実質的な距離」であったと思います。
飛行機に乗って、更に電車を乗り継いででないと会えない距離にあった私たち。
月どころか、年に数回しか会えない彼と私でしたので
やはり「会いたい気持ち」は募っていきますし
その感情を強く抱いた時には悲しくもなりました。
「彼もきっと同じ気持ちなんだ」と考えることで消化するようにはしていましたが
ついつい、寂しさや会いたさは口をついて彼に伝えてしまうのです。
その度に彼を困らせているのではないかという罪悪感も伴っていました。
彼は「俺もだよ」と小さく笑いながら受話器越しにこ言いました。
「君と気持ちは変らないけれど、乗り越えるもの・受け入れていくものが人よりほんの少しだけ多い。それだけだよ」と。
彼は彼できっと精一杯にポジティブに受け止めた結果ゆえの言葉だったと思います。
それからは私も彼の気持ちを見習いたいと思うようになり
弱音も吐かなくなっていきました。